こんにちは。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。「月の皿」です🌙
8月も終わり、少しずつ秋の気配を感じる頃になりました。
まだ日中は暑いものの、夕方の空や風を見ていると、そろそろ温かい煮物も恋しくなってきます。
今回ご紹介するのは、基本に忠実な「かぼちゃの煮物」です。
砂糖、しょうゆ、みりんというシンプルな味付けで、かぼちゃのほっくり、とろっとした甘みを楽しみます。
そして私にとって、かぼちゃの煮物は昔おばあちゃんがよく作ってくれた思い出の味。
鍋でコトコト煮ているだけで、なんだか少し心までやわらかくなるような料理です。
🌻秋のイメージだけれど、かぼちゃは夏に収穫される
かぼちゃというと、秋や冬に食べるイメージがありませんか?
ハロウィンもありますし、寒い日に食べるほくほくした煮物の印象も強い食材です。
ところが、かぼちゃは品種や地域にもよりますが、夏頃から収穫される野菜です。
収穫したあとにしばらく貯蔵することで、でんぷんの一部が糖へ変わり、甘みが増していくものもあります。
つまり、夏に収穫されて、時間とともに少しずつ甘くなっていく。
真夏から秋へ移り変わる今の季節に、なんだかぴったりの野菜です。
秋冬の甘いかぼちゃももちろん大好きですが、せっかくなら夏の終わりにもかぼちゃを楽しみたい。
そんな気持ちで、今回は定番の煮物にしました。
🎃ごつい見た目の中に、やさしい甘さ
かぼちゃを丸ごと見ると、かなり力強い見た目です。
硬い皮に、ごつごつとした形。
ところが切ってみると、中には鮮やかな黄色の果肉が詰まっています。
煮ればほっくり、とろっとして、やさしい甘さ。
この見た目と中身のギャップを見るたびに、私は漫画『俺物語!!』の主人公・剛田猛男を思い出します。
外見はとにかく力強い。
でも、中身はとてもやさしい。
かぼちゃを見て『俺物語!!』を連想する人がどれほどいるのか分かりませんが、私の中では少し似ています。
実写映画で鈴木亮平さんが演じていたのも懐かしいですね。
……「懐かしいですね」と呼びかけていますが、分かってくださる方はいらっしゃるでしょうか。
🍲煮物を作ると、おばあちゃんを思い出す
かぼちゃを鍋に並べ、落としぶたをして静かに煮ていく。
煮物を作っていると、不思議と安心した気持ちになります。
今回作りながら思い出したのは、昔、おばあちゃんがよく作ってくれたかぼちゃの煮物でした。
砂糖としょうゆの甘じょっぱい香り。
やわらかく煮えたかぼちゃ。
白いご飯の隣にある、あのオレンジ色。
特別なごちそうというわけではないのに、記憶にはしっかり残っています。
もしかすると、煮物を作ると心がほっとするのは、味だけではなく、そんな昔の記憶まで一緒に煮込まれているからなのかもしれません。
調理道具に困ったらこちらの記事をどうぞ。

📝【レシピ】かぼちゃの煮物
分量:2人分
1人分の目安:約125円・約150kcal
※材料費とカロリーは、使用する食材や調味料、購入価格によって変わります。
🛒材料(2人分)
具材
- かぼちゃ:1/4個(300g)
煮る
- 水:2カップ(400ml)
- 砂糖:大さじ1
- しょうゆ:小さじ2
- みりん:大さじ1/2
👩🍳作り方

1) 🥄 種とワタを取り除く
かぼちゃ(1/4個・300g)は、スプーンを使って種とワタを取り除きます。
ワタの部分を軽くこそげるように取り除いておくと、仕上がりもすっきりします。
かぼちゃは非常に硬いので、包丁を使うときは安定したまな板の上で作業してください。
無理に力を入れず、包丁が滑らないよう十分に注意します。
2) 🔪 4cm角程度に切る
かぼちゃを4cm角程度の食べやすい大きさに切ります。
小さすぎると煮崩れしやすく、大きすぎると火が通りにくくなるため、このくらいの大きさが扱いやすいです。
皮はすべてむかず、基本的には残したまま使います。
果肉のとろっとした食感と、皮のほくっとした食感。
私はこの2つを一緒に食べるのが好きです。
3) ✨ 角を面取りする
かぼちゃの角を包丁で薄く削り、面取りをします。
角を落としておくことで、煮ている途中にかぼちゃ同士がぶつかって崩れるのを防ぎやすくなります。
この「面取り」という言葉を聞くと、私は大学時代を思い出します。
当時、工業系の科目も取っていて、金属を切断したあとの角を斜め45度に削ったり、Rをつけて丸く滑らかにする加工をしていました。
あの頃は金属。
今はかぼちゃ。
扱うものはずいぶん変わりましたが、角を滑らかにするという意味では少し似ています。
工業関係の方で、この料理ブログを読んでくださっている方はいるのでしょうか。
そんなことを考えながら、今日もかぼちゃの角を落としていきます。
4) 🔪 皮をところどころ削ぐ
面取りが終わったら、皮を数か所、まだらになるように薄く削ぎます。
全部むいてしまう必要はありません。
ところどころ皮を薄くしておくことで、火が通りやすくなり、煮汁もなじみやすくなります。
かぼちゃの皮にはβ-カロテンなどの栄養成分も含まれているため、食べられる部分は残していただきます。
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAへ変換される成分です。
削いだ皮も捨てず、細かく切ってお味噌汁などに使えば無駄なく楽しめます。
5) 🍲 皮を下にして鍋へ並べる
鍋に、かぼちゃの皮を下にして並べます。
できるだけ重ならないよう、一段に並べるのがポイントです。
しっかりした皮の面を下にすることで、やわらかい果肉側が崩れにくくなります。
黄色いかぼちゃがきれいに並んでいるだけで、私はちょっと嬉しくなります。
これが加熱されると、少しずつ濃いオレンジ色になっていきます。
その変化も、煮物を作る楽しみのひとつです。
6) 🔥 水と砂糖を加えて煮る
鍋に水(2カップ・400ml)と砂糖(大さじ1)を加え、強火にかけます。
沸騰するまでの時間に、アルミホイルやクッキングシートなどで落としぶたを用意しておきます。
動画ではこの時間を「工作の時間」と呼んでいました。
料理の途中なのに、急に工作が始まります。
落としぶたを用意したら、少し水で湿らせておきます。
煮立ったら中火にし、落としぶたをして7〜10分ほど煮ます。
途中で何度もかぼちゃを動かすと崩れやすいので、必要以上に触らず静かに煮てください。
7) 🥢 しょうゆを加えてさらに煮る
煮汁が最初の1/3程度まで減ってきたら、一度落としぶたを外します。
このあと再び使うので、近くへ避難させておきましょう。
しょうゆ(小さじ2)をかぼちゃ全体へ回しかけます。
砂糖の甘さにしょうゆの香りが加わると、一気に「ああ、煮物だな」と感じる香りになります。
甘じょっぱい香りというのは、どうしてこんなに安心するのでしょう。
再び落としぶたをして、5分ほど、煮汁がさらに少なくなるまで煮ます。
8) 🍴 かぼちゃのやわらかさを確認する
竹串などをかぼちゃに刺し、すっと通れば火が通った目安です。
まだ硬い場合は、様子を見ながら少し追加で加熱します。
煮すぎるとかぼちゃが崩れやすくなるため、やわらかくなったら加熱しすぎないようにしてください。
ほっくりとやわらかくなったかぼちゃを見ると、
「心までやわらかくなるな」
と、少し大げさなことまで言いたくなります。
それくらい、やわらかいかぼちゃには癒されます。
9) ✨ みりんを加えて照りを出す
かぼちゃがやわらかくなったら落としぶたを外し、みりん(大さじ1/2)を回しかけます。
強火にして30秒ほど加熱し、表面に照りを出します。
煮汁がほとんどなくなり、かぼちゃにつやが出てきたら完成です。
最後は焦げ付きやすくなるので、鍋から目を離さないようにしてください。
10) 🧊 10〜15分置いて味をなじませる
出来たてをすぐに食べてもおいしいのですが、もう少し味をなじませたい場合は、火を止めて10〜15分ほど置きます。
少し冷めていく間に、煮汁の味がなじみ、また違ったおいしさになります。
熱々のほくほくしたかぼちゃ。
少し冷めて味がなじんだかぼちゃ。
どちらも捨てがたいので、私は結局どちらも食べたいです。
11) 🍽️ 器に盛り付ける
煮崩れさせないよう、かぼちゃをやさしく器へ盛り付けます。
濃いオレンジ色の果肉と、ところどころ残った緑色の皮。
その色を眺めていると、私は秋の夕焼けのオレンジと、まだ残っている夏の緑を一緒に見ているような気分になります。
夏の終わりと、秋の始まり。
ひと皿の中に、ふたつの季節があるようです。

💡おいしく作るポイント
- ✅ かぼちゃは大きさをそろえる
4cm角程度を目安にすると、火の通りがそろいやすくなります。 - ✅ 面取りして煮崩れを防ぐ
角を薄く落としておくと、煮ている途中に角が崩れにくくなります。 - ✅ 皮を下にして並べる
硬い皮側を鍋底に向けることで、やわらかい果肉を崩れにくくします。 - ✅ かぼちゃを重ねない
重なっていると火の通りや味のなじみにムラが出やすいため、なるべく一段に並べます。 - ✅ 煮ている途中は触りすぎない
やわらかくなったかぼちゃは崩れやすいので、箸などで頻繁に動かさないようにします。 - ✅ しょうゆは途中で加える
最初からすべての調味料を入れず、まず砂糖で煮てからしょうゆを加えることで、味を段階的になじませます。 - ✅ 最後のみりんで照りを出す
仕上げにみりんを加えて短時間強火にすると、表面につやが出て見た目もおいしそうになります。
✨アレンジするなら?
- しょうがを加える: 薄切りのしょうがを少量加えると、甘い煮物に爽やかな香りが加わります。
- 白すりごまをかける: 食べる直前に少量振ると、香ばしさを楽しめます。
- 鶏そぼろを添える: かぼちゃの甘みに鶏肉のうま味が加わり、主菜に近い一品になります。
- 少し薄味に仕上げる: しょうゆを控えめにすると、かぼちゃそのものの甘さをより感じやすくなります。
- 残った皮を味噌汁へ: 下処理で削いだ皮を細かく切り、味噌汁の具として活用すると無駄なく使えます。
🌙秋の夕焼けと、夏の緑をひと皿に
出来上がったかぼちゃをひと口。
ほっくり、やわらかい。
ところによっては、とろっとしています。
砂糖の甘みにしょうゆの塩気が加わることで、かぼちゃそのものの甘さもより引き立って感じられます。
皮も一緒に食べると、果肉とは少し違ったほくっとした食感。
やっぱり、かぼちゃは皮と一緒に食べるのが私は好きです。
そして、この煮物が白いご飯の隣にある。
それだけで妙に嬉しくなります。
昔、おばあちゃんが作ってくれたかぼちゃの煮物を思い出しながら、今度は自分で鍋に向かっている。
料理を続けていると、昔食べさせてもらったものを、自分の手でもう一度作る瞬間があります。
それもまた、料理のおもしろさなのかもしれません。
濃いオレンジは、これからやってくる秋の夕焼け。
残った緑色の皮は、まだ少しだけ続いている夏。
夏の終わり、秋の始まり。
そんな季節の境目に、皆さんも基本のかぼちゃの煮物を作ってみませんか?
ちなみに撮影後の私の感想は、
「かぼちゃ、震えるほどおいしかった。かぼちゃうめえ。」
でした。
最後だけ、ずいぶん渋い煮物の記事とは思えない締まり方になってしまいました。


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